ふむふむレコード

三好史の音楽レーベル「ふむふむレコード」のページです

令和4年の純音楽

令和4年の純音楽

 

ここ数年の純音楽作品を機械の演奏でまとめました

機械といっても、全部の楽器一つずつ手で演奏して入力してます

労力自慢が昭和っぽいけど

コンピュータ演奏によるオーケストラのエミュレーションは目指していません

「生演奏っぽく」なんてことも考えてません

「機械でできる表現」を精一杯追求してるのです

そうです、表現なんです

そして高尚な純音楽ってわけでもないです

たのしめるはずです

 

平成27年(2015年)から令和4年(2022年)

ぴったり、娘のあおが生まれてからの作品群になります

たとえ売れなくても、自分の音楽を追究させてくれている家族に感謝しかないです

今の家族がなければ、これらの音楽はこの世に存在しなかったです

 

配信サイト

Apple MusicSpotifyAmazon MusicTikTokLINE MUSICYouTube MusicKKBOX、Deezerなど

 

高音質ファイルを購入できる場所

バンドキャンプe-onkyo musicmoraBeatportなど

令和4年の純音楽 曲目
1) 吹奏楽のための諧謔曲『吉野』(2015)
DJやリミックスをやっていると、コンピュレーション企画に誘われることも多いバウ
一つのテーマ一つのテーマに基づき、様々な方が楽曲を持ち寄るという企画です
シャウエッセンという音楽の概念を集めたアルバムに誘われました
トンチと拡大解釈で、ブラス系なら吹奏楽と考えました
旋律の基本モチーフで「シャウエッセンシャウエッセン」と繰り返しています
一つのモチーフをこねくり回して展開していくのが西洋音楽の一つの特徴です
一般的な方々が「音楽」と言ってる世界です
三好史が普段使わない、そんな手法の曲でこのアルバムは始まります
そして、このあとの曲には、そういう手法は出てきません
皆様が音楽と認識できそうなのは、この曲だけなのです
「吉野」は、日本ハム設立地、徳島の有名な川の名前です
フルート2、クラリネット2、バスクラ、アルトサックス2、テノール、バリサク、トランペット2、ホルン2、トロンボーン2、ユウホ、チューバ、小太鼓、大太鼓、シンバルという編成です
2) 吹奏楽のための行進曲 第6番『師木島』(2018)
吹奏楽を続投します
朝日作曲賞B編成に応募した作品です
「敷島の大和心を人をはば 朝日ににほふ山桜花」という句から表題をつけました
3) 2つのヴァイオリンのための狂詩曲『秋津島』(2019)
実際に演奏家の方に弾いてもらって、いろいろ教わりながら書きました
ドイツの現代音楽の募集に応じて作りました
4) 室内楽のための奇想曲『六角形』(2018)
東京国際芸術協会 作曲コンクールで賞をいただきました
アルバム全体お聞きいただければわかると思うのですが、だいたいどの曲も同じような感じなのに、なぜこの曲だけが評価されたか、わかりません
「もっと転調などをして聴く人を飽きさせないように」とか言葉をいただきました
そういう転調とか嫌だから、この形になってるのですが、やはり西洋音楽に慣れ親しんでいる方には物足りないと感じるのでしょう
スティーヴ・ライヒ的とも評価されました
それは、全く意図してなかったけど、骨身に染み付いて無意識に出てきてしまってるんでしょうかねぇ
とにかく、賞はありがたかったです
DJ出身で独学で管弦楽を学んだ自分でも、学術方面の方から評価される曲を作れるんだと、多少自信になりました
フルート、コールアングレ、ホルン、トロンボーン、ヴァイオリン、コントラバスの6名という編成で六角形です
5) 管弦楽のための脚舞曲『風ノ街』(2017)
JUKEしようや」のコンピュレーション参加曲
またまたポップスの集まりの中に、管弦楽曲を投入
最初はジューク語法に従うように管弦楽が動いていきます
いつの間にか管弦楽の方がリズム隊を振り回すようになり、最終的には両要素が支え合う感じになっております
ジュークの一名フットワークから脚舞曲きゃくぶきょくという名称を捏造しました
今回のアルバムのために、ドラムを控えめに新ミックスこしらえました
「風ノ街」はシカゴのことです
三管編成
6) マンドリン合奏曲 第3番『日本橋』(2016)
特に、応募や公開もしてないし、演奏もされてない曲
打ち込みに当たって、第1マンドリン、第2マンドリンだけ、マンドリン合奏の音を使いましたが、中低音のパートは、普通の弦の音で表現しました
マンドラ・テノール独奏部分だけは、Garritan World Instrumentsのオクターブマンドリンを使いました
あおが0歳の頃、東京の日本橋にほんばしの宿に滞在していて、そこで書きました
機械的なイメージもあるので、大阪の日本橋にっぽんばしと認識してもオッケーだもの
第1マンドリン、第2マンドリン、マンドラテノール、マンドロンチェロ、ギター、コントラバス
7) ぽっぷす☆現代音楽 (2017)
軽音楽なのか、現代音楽なのか、どちらの立場からも楽しめるはず
バンドキャンプで公開してたのですが、意外にも熱心に聴いてくれてる方がいました
「好きすぎてヤバイ」と言ってもらい、嬉しかったです
弦楽四重奏と電気的なテープエディットなど入ってます
8) 五月雨や (2019)
龍月作詞
シンセサイザーVのMaiに歌ってもらいました
人工知能の歌、すごいですね
歌のほかは、アルトフルート、ヴァイオリン、チェロです
9) 管弦楽のための幻想曲『舞鶴』(2016)
かわりだね第3弾
にくじゃが教の野望Remixコンピレーション我が家のにくじゃが参加曲
ダンスミュージックの文脈で声がかかったのだろうけど、管弦楽曲で提出しました
リミックスアルバムの完成品をもらい損ねてしまいました
他の血気盛んなトラックに合わせて、きっと音圧とかあげてもらってるはずですが確認できてません
今回、自分のアルバムに入れるということで、無理に音圧いじらずにミックスし直しました
肉じゃが発祥の地を宣言している「舞鶴」を題名にしました
三管編成
10) 弦楽四重奏曲『三笠』 (2022)
ノンセクトラジカルズで愛国 (democracy and communism)という曲に昇華したモノの、音符だけの素材バージョン
戦艦三笠は、日露戦争では連合艦隊旗艦
ロシア海軍バルチック艦隊を壊滅させ、日本を勝利に導きました
11) 吹奏楽のための行進曲 第3番『団結』(2017)
パプアニューギニア国音楽隊行進曲」を募集していて、これはと思い作りました
「団結」の後すごいペースで「大洋州」「環太平洋」を書き、計3曲応募しました
他の作曲コンテストなどは、有料だけど、これは無料だったので!
パプアニューギニアの国の標語「多様性は団結なり」から題名をつけました
ピッコロ、フルート、(オーボエファゴットクラリネット3、(バスクラ)、アルトサックス2、テノール、バリサク、トランペット3、ホルン2(3)、トロンボーン2、ユウホ、チューバ、(コントラバス)、グロッケン、大太鼓、小太鼓、シンバルという編成です
和声的短音階
12) 管弦楽 郷愁 (2015)
エレキベースシンセサイザーも入っていて、軽音楽に限りなく近い曲
ドラムンベースの素材として作り始めました
ですから、4/4拍子で一貫していて、テンポも87bpmから揺らぎません
そうであっても、管弦楽曲として、かなり気に入ってるんです
もし交響曲を作るなら、これを第1楽章にしてもいいかと思っています
西洋音楽的には物足りないだろうし、半分ポップスの薄めオンガクかもしれないけど
単純な低音楽器の繰り返しグルーヴの上にいろいろ展開していく、自分は、こういうのが好きなんですね
日本編集音楽協会として作っているdameMixxも、いわば、こんな方向性ともいえるでしょう
これを「たたきだい」として、次のアルバムの「シンセポップ」につながっていきます
平成27年に住んでいた中銀カプセルタワーにて作曲
赤子を寝かしつけ、丸い窓から外を見て書いたのを思い出します

FM-0039

2022.12.24